みなさんこんにちはエンピツです。
ハンドボールブログとして、これまでの記事で
現役指導者であるエンピツが意識していることや
練習方法・コツなどを紹介してきました。
今回はポジションに特化してディフェンスの意識を
紹介したいと思います。
目次
関連記事
1対1のディフェンスで意識すること、ポイントを紹介している記事はこちら。
この記事を読んでほしい方
・ハンドボールをしている人
・左サイド(正サイド)をしている人
・ハンドボールの指導者
ハンドボールに携わっている人は
ぜひとも読んで下さい。
ポジション別ディフェンス意識・コツ
第1弾は「左サイド(正サイド)」です。
今回は左サイドについてまとめていきます。
場所はこちらです(ディフェンス時)。絵がヘタですいません。
左サイドのディフェンスで大切にしたいポイント
・ディフェンスポジションの範囲の意識
・1対1の相手に対する意識
・どのポジションよりも長く走る体力
・攻守の切り替えを速くする判断力
本当はもっともっと意識するべきところはありますが、
今回はこの3つのポイントで
まとめて記事にします。
まずは基本の外に追い出すディフェンスは、どこのポジションでも意識するべきことです。
基本的なディフェンスコツは
こちらで紹介しています。
まずは一番気を付けてほしいこと!
左サイドで一番気を付けることをまず最初にお伝えします。
それは…。。
ファールに気を付ける
相手の右サイドが右利きだった場合、シュートの決定率は相手チームの中で一番高い!
というわけではないことが多いです。(もちろん、バンバン決めてくる右利きもいます。)
だからといってシュートを自由に打たせていいわけではありません。
気を付けないといけないことがあります。
それは「7mスロー」です。
45°へのフォローに行き、相手が右サイドにボールを落としたのでプレッシャーをかけに行った…
「ピーーーーッ!!」…7mスロー!!!
というシーンを見たことがありますよね?
それは絶対に避けなければなりません。
確率論になりますが、
・右利きの右サイドがシュートを決める確率
・相手チームの7mスローを決める確率
…どちらが高いでしょう。
多くのチームは7mスローの決める確率のほうが高いと考えられます。
相手のサイドシュートをディフェンスする時には、
ファールに十分に気を付けながら以下の2点に注意しましょう。
①プレッシャーを与え、相手にストレスを感じさせながらシュートを打たすこと。
②できるだけ中に入らせないように、相手が踏み込める範囲を狭くすること。
それでは…続きをご覧ください。
まずはディフェンスの範囲の意識です。
ディフェンスの範囲の意識
自分自身が正サイドをしているということは、
対峙する相手は右サイド(逆サイド)と呼ばれるポジションです。
相手が右利きの場合だと、尚更、外に追い出すディフェンスを意識しましょう。
左利きであっても同様に、基本的には外に追い出すディフェンスを意識してゴールを守りましょう。
相手が左利きであっても、右利きであっても外でシュートを打てば打つほど決定率は下がります。
ポジション取りの意識
セットディフェンスをする場合、左サイドは相手の右サイドを守ることになるのですが、
それだけではなく、自分の隣にいるLB(正45°)のフォローができる位置に、ポジションをとる必要があります。
自分のマークだけを見ていてはいけません。
基本的に守る範囲はこれぐらいは意識したいですね。
ハンドボールはチームスポーツ。
LBがアウト側をぬかれた場合にはフォローに行って相手のRB(逆45°)を止める必要があります。
なのでしっかりとフォローを行ける位置を取りましょう。
上の図にある円はそのための基本の範囲だと思ってください。
難しいことはポジションをとる時に
フォローに行った位置ではなくフォローに行ける位置だということです。
フォローに行きすぎることで相手サイドにスペースを与えてしまい、
相手サイドにフリーでシュートに打たれてしまいますよね。
図の円のスペースを空けすぎてしまいます
逆にフォローに行かずにいるとこうなります。
相手45°がアウトフェイントで味方ディフェンダーをかわし
シュートを打たれてしまいます。
左サイドをするあなたは、ディフェンス時に速攻のことも頭に置かないといけないので
ポジション取りは複雑ですが、しっかり練習の時から意識して取り組みましょう。
1対1の相手に対する意識
外に追い出すディフェンスも、ただただ1対1で追い出すのではなく、
しっかりチームとしてコンセプトをもって取り組むことで、ディフェンス力がアップするはずです。
①1対1の場面では基本的に外に追押し出す意識
基本的なディフェンスコツは
でも紹介していますが、
基本は相手は内側(イン)を狙っています。
ですので、基本は右足を前にし、内側(イン)に入れさせないようにディフェンスをします。
この青い丸の部分が特にディフェンスで意識したい部分です。
ここの1対1のディフェンスで攻め込まれたりすると
相手の攻撃の流れを勢いづかせることになります。
チームのためにしっかりと守れるようにしましょう。
②右45°まで浮き上がらすディフェンスをする意識
次は右45°まで浮き上がらすディフェンスです。
どうしても相手右サイドは中を狙ってくる場合には、
9mの外へ、右45°のポジションの方へ、追い出しましょう。
しっかり腰を落とし、自分の右足、右手を上げ、インに入り込ませない。
サイドステップを踏み、自分から見て右前へと追い出す意識です。
この青の円の部分を意識し、赤の矢印のように
押し出す・浮き上がらせることです。
相手が右利きである場合には、とても効果的で、
ただでさえ打ちにくいポジションであるのにも関わらず、
ゴールから見て遠くへ遠くへ追いやられると、更にシュートが打ちにくくなります。
③ダブルポストへの切り替えをされたときの意識
相手チームによってはサイドがポストに入ることもあります。
『ダブルポスト』という戦術の一つです。
この場合は基本的にはついていきます。
チームの戦術によってはディフェンスの受け渡しもありますが、
基本的にはついていくことが多いでしょう。
④パスカットを狙うときの意識
正直に言いますが、「あまり狙わない方がいい」です。
チームの戦術や考えもなしにむやみやたらにパスカットを狙うと
逆に相手に攻撃チャンスを与えることになります。
ただし次の3つの時にはパスカットを狙っていきましょう。
①相手のパスのリズムが単調だった時
→相手のパス回しが特に意味もなく回している時ってありますよね。そんな時にはどんどん狙いましょう。
②相手サイドの足が止まっている時
→相手サイドがパス回しの時にあまり足が動いていない時には狙い時です。
③チームの戦術に合う場合
→チームの戦術でサイドのパスカットを狙うという時もあります。
そんな時には積極的に狙いましょう。
パスカットをする時のコツ
①思い切りよく
②間合いを少し詰めておく
③一歩の大きさと速さ
④相手がボールを話したタイミング。
この4つがポイントになります。
狙っている時に少しだけ間合いをつめておきましょう。
この時の間合いは自分が1歩で詰めることができる距離です。
そこから相手のパサーがボールを話した瞬間を狙い、
1歩でボールをカットしにいきましょう。
パスカットの間隔を掴むためには
「練習あるのみ」と言えます。とにかくたくさん練習し、感覚をつかみましょう。
どのポジションよりも長く走る体力
ハンドボールのコートは36mあります。
サイドをしていると、1番のポイントにあがってくるのは「体力」です。
サイドは基本のポジションを考えるとコートの端から端まで走ることが必要とされます。
特に、オフェンス時には1番に速攻をするポジションでもあるので
ただ、走るだけではなく
ダッシュで30m戻る必要があります。
ディフェンス時に相手逆サイドよりも自陣に戻るのが遅ければ
相手に速攻を許してしまうことになります。
長く走る体力と
長く速く走る体力を兼ね備える必要がある大切なポジションです。
どんなトレーニングをすればいいのか、
おすすめトレーニングはこちらで紹介しています。ご覧ください。
攻守の切り替えを速くする判断力
サイドは長く走る、長く速く走るという力が必要ですが、その時に「判断力」も必要になります。
ディフェンス時のサイドの思考を見てみましょう。
①自分のマークを守る
②味方45°ディフェンスの外側へのフォロー
③速攻を狙う
④リバウンドを狙う
⑤パスカットを狙う
このようにたくさんのことを考えながらプレーしなければなりません。
特にディフェンスをしながら、次の速攻を狙う必要があるので、
自分とは違うサイド側にボールがある場合は、
速攻に行くポジションをとりながら、
自分のマークを見るという、攻撃と守備を同時に行わなければなりません。
飛び出しすぎてしまうと、相手に簡単にせめられてしまうし
6mにべったりはりついていると、速攻ができなくなる。
ここの判断を時と場合に応じて判断しなければなりません。
チームとして決めごとがあるのならそれをするのもよいですが、
まずはリバウンドではなく、
速攻を狙う練習から始めましょう。
まとめ
サイドをするということは
ハンドボールにおいて陰の立役者となることです。
センターや45°のように目立つわけではなく
ただひたすらチームのために走る。
そしてチームを活かすプレーをする。
「チームで下手な人がサイドをする。」
というイメージはとっぱらいましょう。
サイドのディフェンス時の意識を3つに分けて紹介しました。
サイドの上手いチームは強い
これがエンピツが10年以上ハンドボールの監督をして感じたことです。
あなたのディフェンスがオフェンスにつながり
チームを支えることができるようになるのは
これからやぞ!!
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